あぁ、ハイ、そうですね・・・私の琴線には触れなかっただけで、流行かもしれませんね・・・
・・・ん? 追手?
アジムステップを旅していたときのこと。
ここの有力な部族の男性から話を聞く機会がありました。
その部族はアダルキム族。
男性は、そこの族長候補だと言います。
ということは、富める者。
彼らの富の指標は馬かあ。
族長になりたい人たちの争いは熾烈なもののようです。
命を狙ったり狙われたり、詐欺を仕掛けたり騙されそうになったり。
嫌々候補者になってしまった人はたまったものではありません。
難を逃れて失踪を選択する候補者もいるとか。
大変なんだなあ。
んん・・・?
逃げだした兄貴の名前に聞きおぼえが・・・
ところ変わってイディルシャイア。
こちらは、イディルシャイアのパブ・崖っぷち亭で悠々自適の店主を歩みはじめたポーキーさんです。
お名前はアドキラーさん・・・偶然の一致。
暗殺だとか結婚詐欺だとか・・・アダルキム族の悪習をよくご存じですこと。
それにボーズって、アジムステップ名物の肉まんだったなあ。
内陸の平原のアジムステップは海塩が貴重なはず。
対してイディルシャイアは緋汐海を望む森の上。塩味はそう貴重なものではありません。
ここのボーズはイディルシャイアでウケる味付けになっているのかな。
カウンターの中を覗き込むと、つやつやした黒いウロコに覆われた尻尾が見えました。
ということは、ポーキー頭の下はやっぱりアウラ族のゼラ部族でしょう。
これはたいへん疑わしい。
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