2015年10月29日

とりわけ隔離すべきもの



ゆっくりとくねらせる尾。

痩せ引き締まった身体。

長身に似合った抜き身の蛮刀を携えたラミア型キメラは、
照明のところどころ切れた実験施設内にあって、暗さを物ともせず、彷徨っていた。



ヒトに似た部分は顔の下半分までで終わり、両目より上はふたたびヘビのような形をしている。

その思考はヒトに近いのだろうか、それとも・・・



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謎いっぱいのアジス・ラー。

謎はすなわちロマン!

というわけで、最近たびたび訪れるようになりました。



ここにはアラグ帝国の研究施設だったらしき場所がたくさんあります。


この日訪れたのは、隔離実験島と呼ばれる場所でした。

実験棟ではなく実験「島」です。
その名の通り、小さな浮き島を大きな研究施設が占めているようなところです。



施設内部に入って大きな実験用水槽を見たりしていると、ふいに大きな何かが視界を横切りました。


ん?


何あれ・・・


・・・むむ!




突然現れたのは「ステンノー」というキメラ実験体でした。

「キメラ」とは、同一個体内に複数の生物の遺伝情報を持つ細胞が混在している状態です。

要するに、身体のある部分はAという生物で、別の部分はBという生物で、それが一匹の中に収まっているということ。


このキメラ体は、アラグ帝国製のラミア型だそうです。



ラミア型って、混ぜているのはヘビと・・・ヒト・・・ですよね?

あの細身はまさか・・・エレゼン族が元になっているのかな?

うひぃー怖いよおぉ・・・



アジス・ラーのキケン地区情報によれば、このステンノーの完成がきっかけで隔離実験島ができたそうです。


「きっかけ」って・・・

いやー、血生臭い想像しかできませんね!







などと考えながら観察していると、くるーり振り返ったステンノーさんに見つかってしまいました!!


超怖い!

高い視点から無表情に見下ろさないで!

ごめんなさい!ごめんなさい!
ララフェルでごめんなさい!


目が! 目が怖い!

赤い!!

あ、天井もステキ!



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調べたことメモ

隔離実験島: Quarantine Block
Quarantineとは「(主に感染予防のための)隔離」「防疫・検疫」のこと。



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